どうも、たか丸(@takamaru_bkrk)です。
今回は依頼されて作ったパワーサプライの製作記です。製作記に加えて、ACアダプタの極性を問わず使用できて、ノイズ対策済みの回路図の公開もします。
※前回のパワーサプライ製作記は『痛パワーサプライの製作◆SUPPLY GIRL (ver.寧々さん)』をご覧ください。
ちなみにこの記事を書いているのは電気回路設計の経験者。エフェクター製作の経験は20台以上あります。この記事を参考に実際に作ってみてもらえるとうれしいです。
それではいってみましょう!
- 製作したパワーサプライについて
- 低ノイズなパワーサプライの回路図
- 製作記
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補足:参考にした回路
今回製作したのは「ド素人のためのオリジナルエフェクター製作」(通称メイド本)のSupplyManの回路図を参考に、ノイズ少なくModしたものです。
この本ははじめてのエフェクター製作の際、非常に参考になりました。今でも参照すること多数。一冊持っておいて損はない本になってます。
歪み系、空間系などひと通りの作例は載ってますからね。
低ノイズなパワーサプライの回路図
今回製作したパワーサプライの回路図はこんな感じ。
まぁ3端子レギュレータのデータシートどおりというか、超基本回路ですね。
というわけで、依頼主の要望に合わせて仕様は
- 出力:9Vを6口
- 見た目:プレーン
ということで製作開始です。
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自作エフェクター パワーサプライの製作記
製作の手順を写真とともに紹介していきます。
今回は基板を用意せずに全て空中配線で作成しています。
- 工程1. ケース加工
- 工程2. 配線
工程1. ケースを加工する
まずはケースの加工。電動ドリルでさくさくっと穴を開けていきます。
上面は「ラグ板固定用のネジ」「三端子レギュレータ固定用のネジ」と「LED」のために小さな穴3つ。
工程2. 空中配線ではんだ付け
続いて配線。細かなはんだ付けにはヘルピングハンドを利用してます。
↑ACアダプターの極性関係なく使えるようにダイオードブリッジ。
↑ノイズ軽減のためのコンデンサ。
3端子レギュレータの入出力に小さい容量のコンデンサを入れることでノイズ軽減の効果があります。
今回はデータシートの推奨値どおりに、
- 入力-GND間:0.33uF
- 出力-GND間:0.1uF
としました。複数個つけると、より効果があります。まぁ「エフェクターの電源ごときでそこまでこだわる必要はないのかなー」という感じはありますが。
あとはシコシコとワイヤリングをして完成です。
電解コンにはニチコンのFine Goldを使用。線材に使用したテフロン線は熱に強くてきれいに仕上がりますね。
はんだにはいつもどおりアルミットのKR-19を使用してます。
関連記事:エフェクター製作に使用しているはんだについて アルミットKR-19レビュー
まとめ
ケースに余裕があってらくらくの工作でした。簡単な回路ではありますがなかなかノイズレスですね。依頼主にも満足してもらえました。
ちなみに、ACアダプタは秋月電子の12V1Aのものを使用してます。
スイッチングACアダプター12V1A 入力100V~120V NP12-1S1210: 電源一般 秋月電子通商 電子部品 ネット通販
一般的なエフェクター用電源とは違ってセンタープラスなので取扱にはご注意を。今回は回路の入力部にダイオードブリッジを入れているから大丈夫ですが。
余談
でも最近思うことも。パワーサプライ本体だけ自作しても、ACアダプターとDCケーブルを追加で購入しなきゃいけないです。特別な仕様が必要でなければ、既成品を買ってしまったほうが手軽で、信頼性のあるものが買えるんじゃないかなーと。
例えばCAJのAC/DC Station ver.3なんかコンパクトで安定化されてて追加で買うものもなくて8000円ですね。
パワーサプライの自作は簡単なので自作の入門的な位置づけなのかもしれません。全出力独立型とか、複数の電圧値を出力できるとか、よほど変態的な仕様にしなければですが ^^;
CAJ エフェクター用パワーサプライ AC/DC STATION ver.3 (9Vアダプター付き)
どうも、たかまる(@takamaru_bkrk)です。 [su_note note_color="#f5f5f5" radius="0"][su_list icon="icon: check"] 自作エフェクターやっ[…]