フォトジェニックの練習用ミニアンプPG-05のトーン回路の周波数特性を回路シミュレーションを使って確認しました。
このアンプはエフェクターの動作確認用に買ったおもちゃみたいなものです。ばらしてみたらかなり簡単な構成だったので、勉強も兼ねて解析を進めています。
こんな簡単な回路でも製品になってしまうなんて驚きです。
トーン回路の構成
前回は分解して回路図を抽出しました。回路図をPDFにして公開してます。
トーン回路だけを書き出すとこんな感じです。
安価なだけあって完全パッシブな構成ですね。VR1がTONEツマミのPOTで、R12が次段ボリュームPOT MAXの状態50kです。
入力をハイパス(C16, R8)とローパス(R9, C15)で高域と低域に分けた後、POTで合成比を調整するというものです。POTの位置によってハイパス/ローパスの合成比だけでなく、カットオフ周波数も変動します。
シミュレーション結果
シミュレーション結果はこんな感じ。
構成は簡単だけどしっかり効いてます。
ちょっと調整
コンデンサの値を変更して特性をちょっと調整してみました。
アンプから音を出してみた感じ、低音が足りないなーという印象がありました。小さいからしょうがないんだけど。
C16:0.01uF→0.022uF
C15:0.022uF→0.033uF
TONEツマミ0のときのピークが400Hzあたりから200Hzあたりに移動しました。
この方法でいくらかトーン回路のキャラクターを調整できそうです。
まとめ
- ミニアンプのトーン回路の周波数特性をシミュレーションした
- 完全パッシブの簡単構成だけど確かにトーンとして機能している
- コンデンサの値で特性を調整できる
シミュレーションにはSIMetrixというシミュレータを使用しました。定番のLTspiceに比べて操作が簡単なので愛用してます。使っているのは無料版で端子数に制限はあるけれど、滅多なことで制限に引っかかることはありません。
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