【エンジニア1年目】トラ技を読みこなすための電子回路オススメ本

どうも、たか丸です。

 

突然ですが、トラ技って正直言って読むの難しくないですか、、、?

 

トラ技は巻頭の漫画のせいで初心者向けな雰囲気を出しているけどとんでもない。完全に実務者レベルです。大学で電子回路工学の単位を取れたくらいじゃ到底読めません。

この記事ではトラ技を読みこなすために必要な知識を勉強するためのオススメ参考書を紹介します。電子回路初心者向けの記事です。

 

記事の信憑性

少し自己紹介しておくと、僕は新卒で電子回路設計エンジニアになった人です。この記事を書いている時点で1年が経ったところ。電気系の大学院を出て新卒で電気製品メーカーに就職しました。

1年間の実務と勉強でトラ技が何となく読めるようになったので、そのノウハウ(?)をまとめておきます。

 

それではいってみましょう!

 

記事の内容
  • 春のトラ技は初心者向け記事が良質
  • トラ技を読みこなすために必要なこと
  • 教科書と実務のギャップを埋める方法
  • 【本題】おすすめの電子回路本

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春のトラ技は初心者向け記事が良質

毎年4月とか5月の春のトラ技は初心者向け記事が良質なことで有名です。

キルヒホッフの法則から始まるレベルで電子回路の総復習ができ、さらに設計に役立つ基礎知識も網羅しているからです。

 

例えば2015年5月号の特集は脱教科書な回路設計のノウハウです。「オペアンプの選定方法」、「フォトカプラの使い方」、「3端子レギュレータ使用時の注意点」など盛りだくさん。1石トランジスタアンプ高性能化の記事が相当面白かったです。

春のトラ技は初心者向け特集記事が良質とは聞いていたけどここまで良質とは…!って感じ。

 

冒頭で、トラ技は難しいと言いましたが、春の特集は比較的読みやすいし勉強になります。設計初心者の人はぜひ手に入れてみてください。

Amazonならバックナンバーも手軽に入手可能です。

トラ技を読みこなすために必要なこと

初心者向け記事とはいえども、読みこなすためには最低限の基礎知識が必要です。

トラ技では教科書ほど丁寧に説明されてはいないからです。

 

ここでいう最低限の基礎知識っていうのは「教科書+α」のこと。+αの部分は、トランジスタ、FET、オペアンプの基本的な回路設計の知識です。実務経験が半年くらいあるとなお良しといったところ。

 

要するに、トラ技を読むためには以下の2点の知識が必要です。

  • 教科書で取り上げられる理想的な回路のこと
  • 実際の回路設計で考えるべきこと

 

マイコンとか組み込み系の知識もあるとなお良しですが、初心者にそこまで求めるのは難しいですね。僕もまだよくわかっていません(;´∀`)

 

そんなわけでトラ技は結構難しいので初学者にはおすすめできませんね。

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教科書と実務のギャップを埋める方法

教科書と実務のギャップを埋めるには参考書(技術書)が便利です。

参考書は知識がまとまって書いてあるからです。

 

繰り返しになりますが、僕は仕事でアナログ回路を触るようになって1年が経過したところです。昨年は、教科書と設計のギャップを感じて、トランジスタ・FET回路設計の基本を勉強してました。

 

勉強するときには技術書をガンガン購入して読みました。ネットだけでは厳しかったです。

 

このとき「参考書のまとまった情報」は基礎を身につけるために、「雑誌の分散した情報」 は情報収集にという使い分けが大事です。雑誌も便利だけど勉強するにはデメリットのほうが多いかな。

  • 参考書:まとまった情報→基礎を身につける
  • 雑誌:分散した情報→情報収集

 

というわけで、教科書と実務のギャップを埋めるためには参考書をガンガン購入しましょう。

【本題】おすすめの電子回路本

前置きが長くなりましたが、勉強には「定本 トランジスタ回路の設計」がかなり役に立ちました。

トランジスタ回路の実際の回路設計がわかりやすく解説してあるからです。

 

 

この本では実際の設計を追体験することができます。その結果、設計のノウハウを効率よく吸収することができました。また、具体的な回路図やオシロスコープの波形の図が載っていてかなりわかりやすいです。

 

この本なしにトランジスタ回路の勉強なんて不可能と思えるほど。

Amazonでは納得の高評価です。

 

唯一欠点があるとすれば、発行が1991年と古く、使われている素子も古いということです。掲載されている回路をそのまま作ることはできません。

しかし設計のノウハウを吸収するという目的においては全く問題はありません。素子選定のポイントも解説があるので、それを参考に現在入手可能なものを選ぶだけです。

 

教科書と実務のギャップを埋める第一歩に、「定本 トランジスタ回路の設計」で勉強してみてください。

 

改めてオペアンプ回路を勉強するときは、同定本シリーズを利用しようと思ってます。

定本 OPアンプ回路の設計―再現性を重視した設計の基礎から応用まで
岡村 廸夫
CQ出版
売り上げランキング: 186,128

こちらも高評価。

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まとめ

  • 春のトラ技は初心者向け記事が良質
  • トラ技を読みこなすには「教科書の知識と実務経験」が必要
  • 教科書と実務のギャップを埋めるには参考書で勉強する
  • 「定本 トランジスタ回路の設計」がおすすめ!

 

以上、僕がトラ技を読むために参考になった本の紹介でした。

 

1年間の実務トランジスタ回路、FET回路、オペアンプ回路の勉強でトラ技をそれなりに読めるようになりました。少し実務を経験したこのタイミングで今月のトラ技を読むとスルスルと入ってくるし、なにより面白い!

学生時代に読んでもちんぷんかんぷんで面白さはなかったんですよね。勉強しといてよかった…。

 

技術はコモディティ化、設計は外注な流れを感じる昨今ですけど、やっぱり自分で分かってないと意味ないっしょ。

付録のトラ技ジュニアの特集はコーラスエフェクターだったりで、エフェクター好きな人も楽しめそう。今月号は買いですこれ。

トランジスタ技術2015年5月号
CQ出版 (2015-04-10)
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