痛パッシブDIの製作 ぴゅあぴゅあDI ver.あずにゃん – 第1回 準備編 DIの仕組みと回路図について

図1

どうも、たか丸です。

V系うどん職人こと吉田和人(@vkeiudon)氏からDIの製作依頼を受けました。

うどんさんは∀studioの中の人だったり、“CUTE”で”ROCK”な女の子たちの素顔と向き合うコンテンツブランド、Milky Pop Genearationの中の人だったりします。

DIについての知識に乏しかったので調べているところです。依頼されてうれしい反面、プロのミュージシャンの使用に耐えるものを作らなきゃとプレッシャー感じてます。がんばって作ります。

DIって?

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まずはDIとは何かを確認。「ベースとかエレアコを卓につなぐときに使う箱」ってくらいは分かってる状態からスタートです。

DIはDirect Injection Boxの略です。エキサイト翻訳によると直接噴射箱
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冗談はさておき、DIの役割はベース等から出力された信号を効率よくミキサーに送ることです。

電気的には?

電気的にはつぎの2つの変換を行っています。

  1. インピーダンス変換:信号の受け渡し効率を上げる
  2. バランス信号に変換:外来ノイズに強くなる

これら電気的な変換を行う方式は大きく分けて2つあります。アクティブとパッシブです。

アクティブとパッシブ

▼アクティブ
外部からエネルギーを与えて電気的な変換を行う方式です。つまり電源が必要。回路的にはFETのソースフォロワー、トランジスタのエミッタフォロワ-などを用います。特徴は音ツブがはっきりしていること。現在主流の方式で、定番はBOSS DI-1です。

BOSS ダイレクトボックス DI-1
▼パッシブ
トランスの電気特性を利用して変換。つまり電源は不要です。音質はほとんどトランスの性能で決まるのでトランスの選定が重要。特徴は角のとれた丸い音。 定番はRadial JDI
です。

Radial ラジアル パッシブDIボックス JDI 【国内正規輸入品】
今回は “個性的なDIが欲しい” ということだったのでパッシブDIを製作することにしました。ローテクなところが素敵だなと。

回路図

パッシブDIの回路図はとても単純です。依頼者の要望に合わせてフォーンイン、スルーアウト、キャノンアウトを装備。

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基本的なパッシブDIの回路に加えて、グランドリフトスイッチとフェイズシフトスイッチを導入しています。2つのスイッチで、トラブルに対応できるようにしました。

▼2015/02/11追記
上回路図のトランスインピーダンス表記が逆でした。入力側が10kOhm、出力側が600Ohmです。軽い負荷で受けてハイインピで出力するから当然ですね。確認したところ、配線は正しくされていおりました。単純にインピーダンスの値だけ書き間違えていたようで、下の実体配線図はそのまま使えます。混乱させてしまった方々にお詫び申し上げます。

実体配線図

フェイズシフトスイッチまわりが複雑になりそうだったので、実体配線図も作りました。

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使用トランスについて

続いて、パッシブDIの音質を決める中心部品であるトランスを選びます。

オーディオ用マッチングトランスの中から600Ω:10kΩ、かつ入手しやすいものをノグチトランス販売株式会社サイトからピックアップしました。

  • サンスイ ST-75 600円
  • タムラ THS-2 5800円
  • タムラ TK-171 6350円
  • タムラ TD-2 7840円
  • JUNSEN JT-DB-E 12000円

お値段が600円~12000円と、とてもピンキリです。

ST-75を使った自作レポートをネット上で複数見つけました。ST-75を使用したDIは低品位トランス特有の鳴きが発生するとか。まあ600円だからしょうがない。

JUNSEN JT-DB-Eは前述のRadialの上位DIに使用されている高級トランスです。他のトランスについての情報がほとんどありませんでした。

今回は予算を考慮した結果、ST-75(600円)にて試作、実用に耐える機能であればTK-171(6350円)にグレードアップすることにしました。

まとめ

  • 製作前の準備まで完了!

DIは電気的に面白くて勉強になりますね。

準備はできたので部品調達から製作へ進みます。

DIの基本原理とかインピーダンスの話はサウンド回路の定番本、「サウンド・クリエイターのための電気実用講座」が詳しいです。参考にどうぞ。

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