「新しく買ったエレキギターの音がなんかいまいち。なんとかしたいけど、ピックアップ交換とかは面倒だしお金もかかる。サクッと音を改善する方法ってないかな、、、」
こんな風に悩んでいませんか?店頭で試奏して納得してても、いざ自分の環境で音を出すとイマイチってことありますよね。あと改造しても狙った音になるのかわからないし、もとに戻すのも意外と面倒です。
この記事を読めば、ギターの音が気に入らないとき、改造する前にまず試すべきことがわかります。
僕は古いジャンクギターを改修して使えるようにするのが好きな人です。ここ1年で4本ほど再生を試みていて、3本を実用化することに成功しました。
- Fernandes SSH-40:
1987年頃製造。ピックアップ交換、回路オーバーホール、トレモロ位置修正など。 - GUYA LPタイプ:
1970年代製造。ボディだけで購入し、フレット交換+パーツ組み込み。 - Ibanez RG-170:
1990年代のRG。フレット交換、POT・配線交換など。
(収納が厳しくリサイクルショップへ)
ギター調整は独学だけど、一応音響メーカーで回路設計してた人なので、サウンドの評価を大きく間違えてることはないはず。
というわけでこの記事では、ギターを改造しなくても音を改善・調整する方法を7つ紹介します。
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ギター改造前チェック① ネジの締め具合
実はネジの締め具合で音が変わります。
サウンドの傾向
- ネジがゆるい:輪郭がぼやけて丸くなる
- ネジがキツイ:倍音が減りはっきりする
こもっている場合には極端に緩んでいないか、ペグまわり、ピックガード、エスカッション、ネックプレートなどをチェックしてみてください。特にペグまわりのネジの影響度が大きいかと思います。
ギター改造前チェック② 弦のゲージ
弦のゲージ(太さ)でもサウンドのキャラクターが変わります。
サウンドの傾向
- 太い:低音が出やすく、テンションが強くなる、ボコンとした音、パツパツにもなる。
- 細い:高音が出やすく、テンションが弱くなり、柔らかい音、カリンとした音。
ロングスケールでは09-42、ミディアムスケールでは10-46が一般的ですが、僕はミディアムスケールでも09-42の柔らかい音が好きです。こもる場合は1段階細くしてみるといいかも。弦のメーカーによっても音が違うけど、まずはゲージの選定ですね。
ELIXIR ( エリクサー ) / NANOWEB Light #12052
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ギター改造前チェック③ 弦高
弦高は弾きやすさだけではなく、サウンドにも影響します。
サウンドの傾向
- 弦高が低い:フレットに当たって弦振動が抑制され、ダイナミクスレンジが狭く低音が出にくい。
- 弦高が高い:本来の弦振動が生かせるけど、弾きやすさとトレードオフになる。
わざと低くしてフレットに当てて高音を出すのもアリですね。まずはメーカー標準の弦高にして、そこからプレイヤビリティとサウンドを見ながら調整するとやりやすいはず。僕は低めが好きなので12フレットで1弦側1.3mm、12弦側1.7mmくらいから調整してます。
ギター改造前チェック④ テールピースの高さ
レスポールタイプなどではテールピースの高さでテンション感を調整可能です。
サウンドの傾向
- テールピースが低い(=テンション感が高い):サスティンが短い、はっきりした音、パツパツの音
- テールピースが高い(=テンション感が低い):柔らかく輪郭のぼやけた音
音がきつい場合は高くして緩和し、こもり気味の場合は低くしてアタックを強調してみるといいでしょう。基本的にベタ付けよりも少し上げるくらいが気持ちよく鳴ってくれると思う。
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ギター改造前チェック⑤ ジャックの接点復活
エレキギターの音質はジャックの品質に左右されます。
サウンドの傾向
- 品質が低い:接続が悪くぼやける。
- 品質が高い:ロスが少なく前に出る。
定番の改造がジャック交換ですが、簡単にできるのは接点の掃除です。綿棒+接点復活剤または、応急処置でKURE556でも掃除してみるといいでしょう。
ギター改造前チェック⑥ ピックアップの高さ
ピックアップの高さで音は変わります。低すぎると音がぼやけるし、高いときつくなったり詰まったり。
ギブソン公式でも言及されています。
ピックアップの高さを調節する際、弦に近づければ近づけるほど、出音は大きくなることは理にかなっています。(中略)弦にあまりにも近すぎる場合、たとえサウンドは多少重厚になろうとも、多くのピックアップは耳障りなサウンドが鳴り出したり、みすばらしく息詰まった風な響きがするようになります。そのような場合、ピックアップを少し下げてあげることで、そのギター本来のヴォイスを取り戻せるのです。
極端なセッティングになってないか改造前にチェックです。
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ギター改造前チェック⑦ポールピースの高さ
ポールピースの高さでも音は変化します。
ギブソン公式でも言及されています。
伝統的なフルサイズのハムバッカー上で一列に並んだ、ネジ切りされたスチール製のアジャスタブル・ポールピースは、一般的には各弦の出力バランスを調整する機能とみなされています。しかし、自由な発想に従う水平思考の考え方をすれば、アジャスタブル・ポールピースは本質的なトーンの調整のために活用できるのです。(中略)
個々のピックアップが弦から拾い上げるサウンドは、ブリッジとネックの間に仕込まれるその位置関係によって大きく左右されるということです。ブリッジ側に近ければ近いほど、ブライト(明るめ)でシャープ(鋭い)なサウンドになり、ネック側に近ければ近いほど、ウォーム(温かみがある)で丸みを帯びたサウンドになります。
ピックアップ全体の高さとの組み合わせが重要で、ビスを回すだけだけど、調整は結構大変。調整方法をまとめてる人もいるのでググってみるといいでしょう。
参考:PUの高さ調整の勧め 2ハムバッカー調整編”>PUの高さ調整の勧め 2ハムバッカー調整編 | Sound Magician
これらの調整はリペアショップに相談すれば5,000円〜1万円くらいでやってくれるはず。
まとめ
この記事では、ギターの音が気に入らないとき改造する前にまず試すべきことを7つ紹介しました。あなたのギターライフの役に立てればうれしいです!