エレキットの真空管アンプキットを改造したら音質がサイコーになった話【ぺるけ式】

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写真 2018-06-28 19 49 19

どうも、たか丸(@takamaru_bkrk)です。

以前から取り組んできたエレキットの真空管アンプキットTU-870Rの改造が一旦完了したので、その内容を紹介します。

それにしても、改造の効果は絶大でした。

  1. 改造の効果
  2. 改造の内容
  3. 真空管アンプ関連本の紹介

改造の効果

まずは改造の効果について書いておきます。

一言で言うと、音が良くなりました。

以前の記事では以下のようにレビューしました。

音を聴いた感想は、情報量が増えた!です。

主に打楽器で違いが顕著で、ハイハットの残響とか、バスドラのアタック感とかが気持ちよく聴けます。

Number Girlの「鉄風鋭くなって」曲入りのハイハットがヤバい。

生楽器多いポップスなんかも相当楽しめるんじゃないかと思います。

3極管接続の効果がすばらしかった件

無改造に比べて低域、高域共にグイグイ出るようになりました。

打楽器とか、ギターのカッティングとか、さらに情報量が増えて、そこで鳴っている感じが向上です。

(一応音響メーカー勤務の僕が言うのだからいくらか信じてください、、、)

難しいことしてないのにこんなに音に変化が出るなんて驚きでした。

改造の内容

今回いじったのは3点です。

  1. 帰還経路の最短化
  2. 電源部のリップルフィルタ変更: RCフィルタ→トランジスタ1石簡易フィルタ
  3. 出力段:カソード抵抗→簡易定電流源

参考サイト
The Single Amp. Project 出力段の信号ループ最短化実験
The Single Amp. Project 出力段定電流化実験

基本的に改造の内容は参考サイトと同じなので詳細は割愛します。

今回は参考サイトからアレンジした部分だけをご紹介。

参考サイトと同じトランジスタが入手できなかったために定数変更のあった ”2.電源部リップルフィルタ変更” について詳しく書こうと思います。

測って調整 1石リップルフィルタ

ここで言うリップルフィルタは、交流の商用電源を整流した後に残ったノイズを低減させるフィルタのことです。

電源部にフィルタを入れると信号のDC成分がキレイになるので、最終的な出力もキレイになります。

キットの回路:RCフィルタ

改造後:1石リップルフィルタ

なぜRCフィルタから1石フィルタに変更したかといえば、1石フィルタはRCフィルタに比べて、電圧ドロップ対フィルター効果がよく、バイアス設計値の変更をなるべく少なくしつつフィルタ性能アップが図れるからです。

なんのことかサッパリという人は、超定番の技術書「定本 トランジスタ回路の設計」で勉強してみてくださいね。

「定本 トランジスタ回路の設計」は僕が回路エンジニアとしてデビューしてすぐに勉強のために読んだ本です。本当にわかりやすくて超オススメ。

本当にいい本だったので、紹介するためにこんな記事も書きました。

>>エンジニア1年目。トラ技を読みこなすために僕が読んだ本

最終的なアンプの中身はこんな感じになってます。

DSCN0623

中央左のユニバーサル基板で組んだのが1石リップルフィルタです。

今回採用したトランジスタ2SC2612。参考サイトで使っているのは2SC3158です。定格はほぼ同じなんだけど、2SC2612はhfe=15~と小さめです。

hFE

2SC3158(参考サイト)

20~80

2SC2612(今回使用)

15~

参考サイトの回路定数で実験

参考サイトの定数をそのまま使ったフィルタの実測値がこんな感じ。

DSCN0630

トランジスタでの電圧降下が25.6Vと大きく、Ib = 3.4mA、Ic = 76mA、ここからhfe = 22程度とわかります。

トランジスタの消費電力は約2W(Vbe×Ic=25.6V×76mA)と大きめ。

トランジスタに取り付けていた小さな放熱板はアッチッチでした。

定数を変更

このままだとちょっと危ないので、フィルタの特性は悪くなるけれど、ベースの抵抗値を下げました。

参考サイトさんはVce=12Vくらいで設計されていたので、合わせられるように計算。

ベースコレクタ間の抵抗を3kΩとしました。

(7.5kに手持ちの5.1kをパラって、約3kとしています。)

DSCN0631

トランジスタでの電圧降下は12.7Vと半減。消費電力は約1Wです。放熱板は温かいくらいでした。

計算どおりに定数変更ができていい感じ。

そんなこんなで完成です。

計算方法が参考になれば幸いです。

ぺるけさんの本の紹介

最後に、参考サイトの管理人ぺるけ氏の本を紹介しておきますね。

誰にでもわかりやすい平易な言葉で解説してあるので、誰が読んでも真空管アンプの設計製作を楽しめることでしょう。

逆にこれで駄目なら基礎から勉強しなおしですね。

 まとめ

  • エレキットの真空管アンプキットを改造したら音質がアップ
  • トランジスタを変更するときはきちんと計算

改造して狙い通りいい音になるの気持ちいいですね!

改造はひとまず完了です。

冒頭にも書いたけど、低音も高音もちゃんと出てイキイキとした音です。

ぺるけさん、参考になる記事書いてくれてありがとうございます。

他の方にも体感して欲しいけど今回使用したキットTU-870Rは生産中止。とても残念です。

最近だと、TU-870Rの後継機としてこんなキットが出てます。

TU-870Rの後継商品で、真空管アンプキットの入門機の位置づけとなる商品。TU-870Rよりも組み立てやすく、初心者にもお勧めできるキット。

(Amazon.co.jpより)

PCL86シングルステレオパワーアンプキット 真空管アンプ TU-8100
イーケイジャパン (2012-06-08)
売り上げランキング: 12,990

いま組み立てるならこっちかなぁ。

【2018/06/28追記】

今度はトランジスタで出力1Wのオーディオアンプを作ってみました。

こちらの記事も合わせてどうぞ。

>>自作オーディオアンプ ぺるけ氏のミニワッターを作ってみた